高齢ドライバーの中には相対的に運転の上手な人もいますが、やはり本人の若い頃と比較すれば視覚や聴覚、反射神経などの衰えから運転スキルが下がっていることは十分に考えられます。
衰えは慎重な運転で補えますが、やはり運転しやすく、しかも予防安全装置のついている車種であればさらに安心のカーライフが送れます。
この記事では高齢ドライバーの運転しやすい人気車種を軽自動車、小型車(コンパクトカー)、普通車に分けて紹介しています。運転したいボディサイズに合わせて分かるようになっています。
なお、記事内の「サポカー」とは国土交通省と経済産業省が啓蒙する「安全運転サポート車」の略称で、各車が備えている予防安全装置に対して基準を定め、その性能を区分して表記したものです。予防安全装置を選ぶ際の参考にしてください。
高齢になったからボディサイズの小さい軽自動車に乗ろう、という考え方はけっして間違いでははありませんが、現在の軽自動車はニーズに合わせて細分化しており、予防安全装置にも差があります。
使用目的に合わせ、視界の良好性など運転のしやすさをしっかりと確認して自分に合った車種を選択することが大切です。
新車価格 | 138.5〜188.5万円 |
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中古車価格 | 69.8〜127.6万円 |
予防安全装置 | Honda SENSING |
乗車定員 | 4名 |
室内の広さ(長さ×幅×高さ) | 2240mm×1350mm×1400mm |
燃費 | 25.6〜27.0km/L |
大人気の軽スーパーハイトワゴン、N-BOXは2017年9月のフルモデルチェンジでそれまでのウィークポイントだった予防安全装置に最新のHonda SENSINGを搭載しました。
フロントウィンドウ上部に設置された単眼カメラ、フロントバンパー内のミリ波レーダー、さらにリアバンパーのソナーセンサーによって全方位の安全性を高めるシステムで、衝突軽減ブレーキや誤発進抑制機能を含めて10機能を装備しています。
サポカーでは最高ランクの「Sワイド」を獲得しています。またJNCAP(自動車事故対策機構)が行う予防安全性能アセスメントでは79.0満点中、76.6点と高い評価を受けています。
車内空間の広さやユーティリティ性に注目が集まりがちですが、N-BOXは運転のしやすさも大きな特徴です。フロントウィンドウが比較的立った角度に設計されているのでボンネット両端が見やすく、フロントピラーは剛性をさらに強めたことで面積を小さくすることができました。
また運転席のヒップポイントがミニバン並に高いので視界が広く感じられます。左フロントピラーには死角になりやすい左前タイヤの辺りを映すサイドビューサポートミラーが設置されています。路肩寄せの際に大変、便利です。
インテリアはベージュとブラウンのツートーンを基調にシンプルなレイアウトとなっており、性別や年齢を問わず万人に受け入れられるデザインに仕上げられています。
メーター類はダッシュボード上に設置しているので視線移動が少ないことも運転しやすい理由のひとつです。ファミリーユースが多い高齢ドライバーにおすすめの1台です。
新車価格 | 111.2〜147.4万円 |
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中古車価格 | 55.9〜98.6万円 |
予防安全装置 | スマートアシストV |
乗車定員 | 4名 |
室内の広さ(長さ×幅×高さ) | 2080mm×1320mm×1280mm |
燃費 | 25.6〜31.0km/L |
ボディサイズ、デザインともに軽自動車のスタンダードなので高齢ドライバーが違和感なく、オールラウンドに使えることがおすすめポイントです。
予防安全装置はダイハツの最新技術スマートアシストVを装備しており、衝突回避支援ブレーキや車線逸脱警報などの他、アクセルとブレーキの踏み間違いによる誤発進を抑制制御する機能が前方と後方にあります。
サポカーでは最上位の「S-ワイド」に認定されました。軽自動車を選ぶ際、とくに決まった目的がなく日常的に使いたいというユーザーに最適のT台です。
エクステリアはショートボンネットとロングキャビンを持つ典型的な軽トールワゴンのフォルムで、ラジエターグリルにシルバーメッキモールを配置しているものの、けっして華美ではなく全体的に落ち着いた雰囲気を持っています。
ボディカラーもプラムブラウンやディープブルーなど派手ではないけれど、高齢ドライバーがちょっとオシャレに乗りたい色が用意されています。なお、目立つボディカラーを選ぶと周囲の車から認知されやすいので、軽自動車は白やグレーよりも少し濃い目の色を選ぶ方が安全です。
最小回転半径は4.4mと小さく、ヒルホールドシステムが装備されているので急な上り坂でも安心して坂道発進ができます。上位グレードのXを選ぶと運転席のシートリフターやステアリングの角度を調整できるチルト機能がついており、体型に関わらずベストなドライビングポジションを設定できます。
運転のしやすさ、予防安全性能、燃費効率など全般的に平均点以上をキープしている車種です。
新車価格 | 115.7〜152.0万円 |
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中古車価格 | 45.5〜123.5万円 |
予防安全装置 | NISSAN INTELLIGENT MOBILITY |
乗車定員 | 4名 |
室内の広さ(長さ×幅×高さ) | 2085mm×1295mm×1280mm |
燃費 | 21.8〜25.8km/L |
普通車や小型車からダウンサイジングを図るユーザーを訴求対象として開発された軽トールワゴンなので高級感を持っていることがおすすめポイントです。
とくにインテリアは室内装飾に定評のある日産と三菱の共同開発だけに小型車セダン並の質感を持っており、メーターパネルは大径1眼とオーソドックスなデザインなので、それまで普通車サイズのセダンに乗っていた高齢ドライバーでも違和感なく運転できます。
もっとも高級感を打ち出しているボディ色はデイズのイメージカラーに使われているプレミアムサンシャインオレンジです。軽自動車の一般的な塗装はベースとクリアの2層塗装ですが、その上に半透明ベースとクリアを重ねて4層塗装にしました。彫りの深いサイドのキャラクターラインを引き立て、ボディフォルムを鮮やかに彩ります。
2013年3月の発売以来フルモデルチェンジこそ実施されていないものの、年次改良が随時加えられており、2018年5月には予防安全装置を大幅に改良しています。これまでの検知方法であるレーザーレーダーからカメラに変更したことで対車両の速度領域を大幅に広げ、歩行者にも対応できるようになりました。
ペダルの踏み間違い時に加速を抑制する機能や車線逸脱警報なども備えており、サポカーの「Sワイド」に認定されています。中高年のプライベートユースに向いている軽自動車です。
5ナンバーサイズの小型車は日本の道路事情に最適な大きさです。都会の細い道路でも取り回しが良く、高速道路でも安心できる安定感があります。
セダンからワゴンまで好みやカーライフに合ったジャンルが豊富に揃っていることも高齢ドライバーにとって嬉しい点です。
新車価格 | 152.6〜248.2万円 |
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中古車価格 | 79.9〜159.8万円 |
予防安全装置 | Toyota Safety Sense |
乗車定員 | 5名 |
室内の広さ(長さ×幅×高さ) | 1945mm×1430mm×1200mm |
燃費 | 18.0〜34.4km/L |
高齢ドライバーに馴染みのあるネームバリューであること、その性能は運転のしやすさや燃費の良さといった万人受けする点で優れていることがおすすめポイントです。
2017年10月のマイナーチェンジでは従来の予防安全装置にインテリジェントクリアランスソナーが加わり、安全性が高まりました。トランクをキャビンと分けたノッチバックの小型車が少なくなった現在、取り回しが良く車内が静かなセダンは貴重でもあります。荷物を乗せるより人を乗せることを優先する高齢ドライバーに最適な車種です。
新たに加わったインテリジェントクリアランスソナーは前後バンパーそれぞれ4ヶ所に設置されたソナーセンサーが前方や後方の障害物を検知し、15km/h以下で接近するとエンジン・ハイブリッドシステムの両方に出力制御を行い、接触の危険性を察知した場合は自動的にブレーキをかけます。
アクセルとブレーキの踏み間違いや踏み過ぎ防止に大変役立つ機能です。この機能の追加によってサポカー適合は「Sベーシック+」になりました。
カローラアクシオの人気要因はセダンが持つ運転のしやすさにあります。ボンネット両端が見えるので車幅感覚がつかみやすく、細型のフロントピラーをドア側に後退させてつけているので視界が広くなっています。
また最小回転半径は軽自動車並の4.9m、前後のオーバーハングも少ないのでターニングサークル(前後バンパーの軌跡)も比例して小さくなっています。車のもっともベーシックな部分をきちんと仕上げている車種といえます。
新車価格 | 142.1〜245.3万円 |
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中古車価格 | 49.9〜188.0万円 |
予防安全装置 | NISSAN INTELLIGENT MOBILITY |
乗車定員 | 5名 |
室内の広さ(長さ×幅×高さ) | 2065mm×1390mm×1255mm |
燃費 | 18.2〜37.2km/L |
運転のしやすさと燃費効率を両立させたe-POWERがおすすめポイントです。5ナンバーサイズの取り回しの良いハッチバックボディに量産車初となるシリーズ式ハイブリッドを搭載しました。
エンジンは発電専用で駆動用モーターに供給する電力を専用バッテリーに蓄電するシステムです。操作性や走行感覚は電気自動車そのもので、しかも充電設備が要らないというメリットがあります。経済性も大切と考えている高齢ドライバーに最適の1台です。
電気自動車の優れている点のひとつはトランスミッションがないのでアクセルのON/OFFで駆動と制動の両方が行えることです。発進・加速する時はアクセルを踏み、減速する時は足を離すだけでブレーキがかかります。
一般的な走行はアクセルだけのワンペダル操作で済むため、ステアリング操作に集中できるというメリットを持ちます。モーター駆動は回転最初から高トルクを発生するのでストップ&ゴーの多い都会でもストレスを感じることなくラクな運転ができます。
予防安全装置は最新のNISSAN INTELLIGENT MOBILITYが搭載されています。フロントウィンドウ上部に設置したマルチセンシングカメラによって前方の車両や歩行者との衝突回避や軽減を果たすだけでなく、前後のソナーセンサーでペダルの踏み間違いや踏み過ぎによる衝突も制御します。
ノートの差予防安全装置はJNCAPの予防安全性能アセスメントで79点の満点を獲得しました。現在、販売されている国産車の中でもっとも優れた予防安全装置を搭載している車種といえます。
新車価格 | 145.9〜223.1万円 |
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中古車価格 | 49.8〜127.8万円 |
予防安全装置 | SUZUKI SAFETY SUPPORT |
乗車定員 | 5名 |
室内の広さ(長さ×幅×高さ) | 2515mm×1420mm×1360mm |
燃費 | 22.0〜32.0km/L |
ミニバンからのダウンサイジング、あるいは軽スーパーハイトワゴンからステップアップを図りたい高齢ドライバーにぴったりのコンパクトワゴンです。全幅はあえて小型車枠をフルに使わず1625mmに抑え、運転のしやすさを実現しました。最小回転半径は軽自動車並の4.8mです。
また運転席はアイポイントが高いので視界が広く、シートリフター機能付きなので体型を問わずベストポジションを設定することができます。小さいお孫さんを乗せる機会が多くても安心して走行できる1台です。
運転のしやすさに加えて車内空間が広く、自在にアレンジできることが人気要因となっています。後部席背もたれを前倒させれば自転車2台を積載できる広い容量が生まれ、床下のサブトランクを利用すれば背の高い荷物も積めます。
後部席の操作はカーゴルーム側からでも可能で、開口幅は1065mm、荷室開口地上高は665mmと低いので高齢ドライバーでも重い荷物をラクに積み込むことができます。
予防安全装置のSUZUKI SAFETY SUPPORTはフロントウィンドウ上部に設置された2台のカメラで前方を検知するシステムで、衝突被害軽減ブレーキの他、誤発進抑制機能や車線逸脱警報などの機能を備えています。
またリアバンパーにはソナーセンサーが4個埋め込まれており、後方の障害物に衝突しそうになった時は自動的に制動力を働かせます。
2016年に実施したJNCAPの予防安全性能アセスメントでは71点満点中68.1点の高得点を記録しました。日常からレジャーまでフレキシブルに使える車種です。
高齢だからといって3ナンバーサイズの普通車を諦める必要はありません。ボディが若干大きくても操作性と安全性に優れていればスムーズな走行が可能であることに加え、大きい分、周囲から見やすいという利点もあります。
普通車であっても高齢ドライバーに向いている車種は数多くあります。
新車価格 | 265.0万円 |
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中古車価格 | 218.0〜〜259.8万円 |
予防安全装置 | Honda SENSING |
乗車定員 | 5名 |
室内の広さ(長さ×幅×高さ) | 1930mm×1525mm×1160mm |
燃費 | 19.4km/L |
全幅1800mm、全高1435mmというワイド&ローのクーペスタイル4ドアセダンです。搭載しているエンジンは1.5Lのダウンサイジングターボなのでパワーがマイルドな分、軽快で安定した走行を楽しむことができます。
16インチアルミホイールにはリムの周囲に中空構造のレゾネータ(消音装置)があり、タイヤの内部で発生する不快な共鳴音を制御、室内の静寂性を高めてくれます。セダンとしての上質さをきちんと備えた1台です。
ワイド&ローでもヒップポイントとヒールポイントの高低差が少ないため、腰がしっかりホールドされて安定したドライビングポジションを取れることが魅力のひとつです。
視点位置が低い分、ボンネットの高さを下げてワイパーを小型化、合わせてフロントピラーも細型にしており、運転しやすい視界が広がっています。またクーペスタイルのルーフを持ちながら後部席はしっかりとヘッドクリアランスを確保、トランクはゴルフバッグが4個入る519Lの大容量を実現しています。
予防安全装置のHonda SENSINGは2017年に実施したJNCAPの予防安全アセスメントで79.0点中、78.4点という高評価を記録しました。ミリ波レーダーと単眼カメラで前方を検知、先行車や歩行者との衝突を回避を支援する他、標識認識機能などがついています。
誤発進抑制制御機能こそついていませんが、サポカーの認定を受けており、高い安全性能を備えています。高齢ドライバーが大人の走りをすると素敵に見えるセダンです。
新車価格 | 242.9〜319.9万円 |
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中古車価格 | 59.9〜〜250.0万円 |
予防安全装置 | Toyota Safety Sense |
乗車定員 | 5名 |
室内の広さ(長さ×幅×高さ) | 2110mm×1490mm×1195mm |
燃費 | 37.2〜40.8km/L |
プリウスは燃費効率が良いだけでなく、運転のしやすさや安全性能も優れています。2015年12月から販売されている現行モデル4代目は新型プラットフォームのTNGAを採用したことで徹底した低重心化が図られ、室内空間に余裕ができたことから操作性や快適性が格段に向上しました。
予防安全装置のToyota Safety Senseは2016年のJNCAP予防安全性能アセスメントで71点満点中68.1点の高評価を得ています。トヨタを代表する1台だけに、その性能は全般に渡って秀でています。
燃費と操作性の向上を図るために細部まで改良されていることが人気要因です。先代30系プリウスと比較して賛否両論を起こしたボディフォルムも空力性能を追求した結果で、燃費性能に大きく貢献しています。
運転席はドライバーの筋肉の使い方や腰への負担をセンサーで検知、もっとも快適に操縦できるポジションとシートを実現しています。さらにフロントピラーの剛性を高めてスリム化、フードを低くしてワイパーを見えない位置に設置したことで広い視界が生まれました。
Toyota Safety Senseにはインテリジェントクリアランスソナーが前後バンパーに合計8個装備されており、障害物を検知して距離が縮まると自動ブレーキを働かせる他、側面の障害物との距離が近くなると注意喚起する巻き込み警報機能や自動で駐車するパーキングアシスト機能もついています。トヨタが万人に向けて開発した自信作だからこそ、高齢ドライバーにも最適の車種といえます。
新車価格 | 282.9〜419.0万円 |
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中古車価格 | 115.8〜〜269.8万円 |
予防安全装置 | i-ACTIVSENSE |
乗車定員 | 5名 |
室内の広さ(長さ×幅×高さ) | 1960mm×1550mm×1170mm |
燃費(WLTCモード) | 14.2〜19.6km/L |
高齢ドライバーだからこそ、趣味を楽しむためのパーソナルユースカーが欲しい人は多くいるはずです。しかしSUVは迫力顔が多くて乗るのに抵抗がある、と思っているユーザーに最適なのがアテンザのステーションワゴンです。
マツダのフラッグシップモデルだけに走行性能、安全性能ともに最新技術が投入されており、エクステリアとインテリアには大人のための質感と風格が備わっています。個性を大切にする高齢ドライバーにとっては、滅多に同じ車種と出会うことがないことも嬉しいポイントのひとつです。
2018年5月にフロントフェイスのリフトアップや足回りなどの大幅改良の実施を発表しました。一般的にはビッグマイナーチェンジと呼ぶほど大掛かりな変貌で、インテリアのインパネ回りまでデザインを刷新しています。
ハイグレードのLパッケージには貴重な木杢(きもく)を薄く切り出して製作したパネルや量産車初となる東レの「ウルトラスエード ヌー」が使用されています。
ボディサイズは全幅1840mm、全長4865mmと大きめですが、運転をしやすくするための支援技術が投入されています。
車体の前後左右合計4個による360°ビューカメラは狭いT字路や交差点へ進入する際に左右の状況を映し出し、バックのまま出庫する際でも後方の視界を確保します。
予防安全装置のi-ACTIVSENSEにはペダルの踏み間違いによる誤発進の抑制機能もついており、サポカーでは「Sワイド」に適合しています。趣味の荷物をたっぷり積んで優雅に遠方へ出かけたくなるステーションワゴンです。
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